パリ公演始まる



時系列に合わせてwebから拾った記事をエントリーしてみましょう。

歌舞伎:パリ・オペラ座公演 「勧進帳」の舞台げいこ公開
【パリ福井聡】パリ・オペラ座(ガルニエ)で23日から行われる歌舞伎公演に先立って22日、舞台げいこが公開された。演目は「勧進帳」で、富樫役の市川團十郎や弁慶役の市川海老蔵親子らは、翌日の本番に備えて舞台や音響の感触を確かめながら演じた。
オペラ座での歌舞伎公演は初で、「勧進帳」がパリで上演されるのも初めて。舞台が歌舞伎座のものより横幅が狭いことから、段差を付けた所作台を舞台の上に敷き、花道の代わりに客席の通路を利用するなど、工夫されている。
毎日新聞 2007年3月23日 東京夕刊

海老蔵の演出にオペラ座が沸いた
オペラ座での史上初の歌舞伎公演「パリ オペラ座松竹大歌舞伎」の公開げいこが22日夜行われ、市川団十郎(60)海老蔵(29)親子の「勧進帳」が本番同様に上演された。23日から計5日間の公演で弁慶と富樫を2人が交代して務め、この日は日本でこれまで実現したことのない海老蔵・弁慶、団十郎・富樫という配役が世界初公開。最初は緊張した面持ちだったフランス人招待客も、大酒を飲む弁慶のしぐさには笑って反応。花道がないため最後、弁慶は客席に下り、中央通路を六方を踏んで退場。海老蔵の発案という演出に客席は沸いた。
[2007年3月24日7時52分 紙面から]

オペラ座市川團十郎海老蔵さん親子ら初の歌舞伎公演
【パリ福井聡】パリ・オペラ座(ガルニエ)で23日、市川團十郎海老蔵さん親子を中心とする計5日の歌舞伎公演が始まった。演目は「勧進帳」「口上」「紅葉狩」で、弁慶の見えを切る姿や六方を踏む場面にパリジャン、パリジェンヌから「ブラボー」の拍手がわき、シャガールの絵が描かれた天井に「成田屋!」の声が響いた。
  〜後略〜
毎日新聞 2007年3月24日 10時55分 (最終更新時間 3月24日 11時14分)

団十郎さん:「歴史の重み感じた」 オペラ座公演初日
【パリ福井聡】パリ・オペラ座(ガルニエ)公演の初日を終えた市川団十郎さんら4人の歌舞伎俳優が24日、同劇場で記者会見した。団十郎さんは「『勧進帳』の弁慶と富樫のように『詰め寄られる』ほど歴史の重みを感じたが、無事終了できほっとした」と話した。団十郎海老蔵さん親子には23日、仏文化省から芸術文化勲章が贈られた。
  〜後略〜
毎日新聞 2007年3月24日 22時01分 (最終更新時間 3月24日 23時27分)

公開リハーサルに続き初回公演が終わり、大盛況のようで何よりです。
最後の記事にありますように、團十郎丈・海老蔵丈には勲章も贈られたとのことで。
ところで今朝、偶然テレビで舞台の様子を少しだけ見ることが出来、更に新聞のテレビ欄で19:00からのNHKニュースで公演の模様が放映されるようなことが書かれていたので録画しておいて見たのですが。
今回花道が無いということで幕切れの六法に工夫をするというお話が気になっていたのですけれど、いずれも定式幕が引かれた前に團十郎丈が立ち、六法を踏みかけたところで終わり、という放映だったので今ひとつよくわからず。

段差を付けた所作台を舞台の上に敷くなど工夫された。

という新聞記事を見てもぴんと来なくて、疑問は深まるばかり。更に記事によってなんだか表現が違うし…とか。
結局、團十郎丈と海老蔵丈で演出法を変えた、ということがわかって、あぁなるほど、と。
團十郎丈は舞台を横切って袖に入る型、海老蔵丈は舞台を降りて通路で六法を踏む型、ということで。
通常の『勧進帳』を知っているので、型としては海老蔵丈の方が普通な感じですが、團十郎丈の場合は六法を横から観る形となると思うので、これも一度拝見してみたいですね。
一度拝見してみたい、と言えば、團十郎丈がお勤めになられる富樫というのもありますね。でもこれは明日のBSでの中継で拝見出来るのでしょうか? …いずれにしろ拝見出来ませんが…。
ともあれ、残りの公演も無事にお勤め出来ますよう、お祈りしております。
そして五月の凱旋とも言うべき歌舞伎座での『勧進帳』も楽しみにしておりますので。