劇評

歌舞伎:元禄忠臣蔵【第三部】(国立劇場) 堂々たる内蔵助演じきった幸四郎
一挙上演の最後の3カ月目は、あだ討ちが成就して後の赤穂浪士の姿を描く。「吉良屋敷裏門」「泉岳寺」「仙石屋敷」「大石最後の一日」。真山青果作、真山美保演出、織田紘二補綴(ほてつ)・演出。大石内蔵助幸四郎
  〜中略〜
幸四郎は「吉良邸」「泉岳寺」では浪士を統率する大きさを見せ、「仙石」では、青果独特のセリフで怖(お)じることなく信念を説き、明せきさを印象づける。「大石最後」では厳しさと情の二様を示し、「初一念」を達成し、切腹へと向かう花道の入りまで、堂々たる内蔵助を演じきった。26日まで。【小玉祥子
毎日新聞 2006年12月21日 東京夕刊

写真は「大石最後の一日」より内蔵助(幸四郎)。*1

*1:恐らく最後の花道七三の場面。