歌舞伎の衣装

more楽:歌舞伎の衣装 性格を象徴、役で固定
歌舞伎を見た時に、衣装の色づかいの鮮やかさと豪華さ、デザインの独創性に驚く人は多いだろう。歌舞伎の魅力のひとつである舞台衣装に焦点を当ててみたい。【小玉祥子


もとは俳優の自前だった舞台衣装が興行側の管轄となったのは幕末からだ。戦後は主に興行会社から松竹衣裳(いしょう)と日本演劇衣裳(旧根岸衣裳)の2社が請け負い、製作、補修、着付け、保管までを担当している。
日本演劇衣裳(東京都中央区)は、2軒の倉庫に約3万点の衣装を保管している。古典演目の場合は、代々の名優が工夫を重ねた結果、現在では、多くの役の衣装が固定化されている。
演目が決まると配役と衣装を記した「衣裳附帳」が作られる。着付けを担当する着付け係は、古典なら、どの役が何の衣装か即座に考えが行く。
  〜中略〜
錦之助さんは「歌舞伎の衣装はどれだけ目立ち、俳優を良く見せるかに重点が置かれています。虎蔵の衣装の赤と浅葱と紫は日本人に一番似合う配色だと思います」と称賛する。
  〜後略〜
毎日新聞 2007年4月7日 東京朝刊

webの記事には残念ながら写真が無いのですが。
紙面には畳の上に皆鶴姫と虎蔵の衣装が広げられている写真と、錦之助丈の虎蔵の写真がありました。
思いがけず朝からこのように綺麗なものが見られると、一日良い気分です。
ところで、“衣裳附帳”によりますと、虎蔵の衣装は“浅葱と金斜段衿紫繻子白雁木袖裾覆輪付き中振袖着付”と言うのだそうです。…読めませんね(苦笑)。*1

*1:正解は“あさぎときんはすだんえりむらさきじゅすしろがんぎそですそおおいわつきちゅうぶりそで”。何を示しているのかという説明はリンク先記事を参照下さいませ。