インタビュー

歌舞伎:新橋演舞場で「四谷怪談」上演 お岩役の中村福助、念願かない挑戦
鶴屋南北の怪談ものの傑作「東海道四谷怪談」が、5月の新橋演舞場・夜の部で上演される。中村吉右衛門民谷伊右衛門=写真左、中村福助のお岩で、ともに初役だ。【小玉祥子


民谷伊右衛門初役の吉右衛門 弱い人間の「悪」見せたい
塩冶浪人の伊右衛門とお岩は夫婦だが、伊右衛門はお岩を離縁させようとした父の左門を殺す。伊藤喜兵衛は伊右衛門に恋した孫娘の思いをかなえるため、お岩に顔の崩れる毒を与える。憤死したお岩は幽霊となり、喜兵衛一家を滅ぼし、伊右衛門を死地に追い込む。
吉右衛門の「四谷」初出演は1965年の勉強会での直助役であった。直助はお岩の妹、お袖に恋する小悪党。73年にも中村歌右衛門のお岩で直助を演じている。「もう伊右衛門を演じる機会はないだろうと思っていました。目にあるのは、おやじ(実父の松本白鸚(はくおう))の伊右衛門です」
極悪ではないが、流されるように悪事を重ねる。「無責任な小悪党。元来は弱い人間が罪を犯して転がっていくうちに、悪の部分が大きくなっていく、と見せたい。南北らしく、人間がよく描けている。今の時代にもいそうな男です」
  〜後略〜
毎日新聞 2008年4月28日 東京夕刊

写真は『東海道四谷怪談』より伊右衛門吉右衛門)、お岩(福助)。*1


福助丈の舞台安全成功祈願の記事を先日さくっと纏めましたが、その後出てきたものを足しておりませんでしたので、ついでにこちらに。

本当にもうあと4日後には初日だなんて…<もうそれはいいから(笑)。

*1:ポスター写真と思われます。