インタビュー

歌舞伎:幸四郎が対照的な2役 「新薄雪物語」の兵衛、「生きている小平次」の太九郎
◇完璧な人間と人殺し−−歌舞伎座

松本幸四郎が6月の歌舞伎座に出演し、2役をつとめる。昼の部で義太夫物の大作「新薄雪物語」の園部兵衛、夜の部で鈴木泉三郎作の新歌舞伎「生きている小平次」の太九郎という対照的な役だ。【小玉祥子
  〜中略〜
「生きている〜」は87年以来の上演。囃子方(はやしかた)の太九郎は、妻おちかの浮気相手の役者・小平次を殺す。ところが、死んだはずの小平次が家を訪ねてきた。小平次が何度殺しても現れるという心理的な恐怖が見どころである。
出演者は3人のみ。中村福助のおちか、染五郎小平次の配役で、演出も九代琴松(きんしょう)の名で幸四郎自身が担当する。
小平次は生きているのか、死んでいるのか。優れた短編小説のような粋な小品です。何をしていなくても、役者や囃子方らしく見せられなくては、歌舞伎役者ではありません。2人の若い役者には、大いに実力を発揮してもらいたい」
3日から27日まで。問い合わせは03・5565・6000へ。
毎日新聞 2008年6月2日 東京夕刊



『生きている小平次』って出演者が3人きり、というのもさることながら、上演時間が1時間無い、っていうのにびっくりしました。
まだ拝見するにはちょっと日があるのがもどかしいですねぇ(笑)。