松助丈追悼


悼:歌舞伎俳優・尾上松助さん=05年12月26日死去・59歳
◇がん転移ギプスし舞台へ−尾上松助(おのえ・まつすけ)さん

「千秋楽までは無理と思っていましたが、お客様を見たら、別の力が出たのでしょう。演じきった。役者ですよね」。弟で歌舞伎俳優の大谷桂三さんは最後の舞台となった昨年11月の東京・新橋演舞場公演「児雷也豪傑譚話(じらいやごうけつものがたり)」での仙素道人役を振り返る。
強い腰痛で一昨年7月の大阪松竹座公演を途中休演。同12月の京都南座顔見世興行のけいこ中に結果が出た。原発不明のがんは骨髄にまで転移し、舞台復帰は無理と思われた。それが亡くなる前月に実現した。骨がもろくなっていたため、首をギプスで固定し、座ったまま舞台に臨んだ。
「倒れてもいいからやればいいと思った。声も次第に出るようになり、41回演じきりました。お客様の目に彼の舞台姿が残ったのが良かった」と出演を勧めた尾上菊五郎さんは話す。
  〜後略〜

一昨日の朝刊の記事なのですが。
もう亡くなられて一月以上経ってしまったのですね。
あちこちで見聞きしていた話ですが、『児雷也』ご出演時の状態はこの記事を読むと改めて胸に迫るものがあります。
記事が長いのでいつものように後略としてしまいましたが、最後の方には梅玉丈のコメントも載っています。
本当に早過ぎです…。改めてご冥福をお祈り致します。
写真は『天衣紛上野初花』より丑松。