記者会見

五月大歌舞伎:3年ぶり團菊祭 市川團十郎が復帰、尾上菊五郎も盟友再起に期待
5月歌舞伎座での「團菊(だんきく)祭 五月大歌舞伎」に尾上菊五郎市川團十郎の顔がそろった。明治以降の歌舞伎の礎を築いた九代目團十郎、五代目菊五郎の名を冠した同興行が開催されるのは3年ぶり。病気療養中であった團十郎=写真左=の10カ月ぶりの舞台でもある。「成田屋さん(團十郎)が、お元気になられての團菊祭。興奮気味です」と菊五郎=同右=も盟友の再起に期待を寄せる。
両者が共演する團十郎復帰作は昼の部の「外郎(ういろう)売」。團十郎家の「家の芸」である歌舞伎十八番物で、劇作家の野口達二と現・團十郎が現在の形態を作り上げた。工藤祐経の宴席に呼び出された外郎売が、早口の言い立てを披露する。この外郎売こそ祐経を父の敵とねらう曽我五郎であった……。
團十郎外郎売実は五郎、菊五郎が祐経、梅玉が曽我十郎。三津五郎時蔵ら周囲もそろう。團十郎は「これだけの豪華なメンバーに出ていただくのは初めてです。劇中で舞台復帰の口上も入れる予定です。言い立てをうまくできたらいいですね。うずうずするような期待感と心配が同居しています」。
昼の部では「江戸の夕映」(大仏次郎作)の演出も担当する。先代團十郎、二代目松緑尾上梅幸が演じた役柄を孫の海老蔵松緑菊之助が演じる。「私たちもやらせていただいた作品を今度はせがれたちが演じる。父たちが演じたとおりにやってもらいたい。『戦後歌舞伎の生んだ江戸の世話物』になる可能性のある作品だと思います」
菊五郎は昼の部で工藤のほか「権三と助十」の権三、夜の部で「黒手組曲輪達引(くるわのたてひき)」の助六と権九郎を演じる。
「黒手組」は「黒手組の助六」と通称される「助六」を世話物仕立てにした河竹黙阿弥の作品。菊五郎が演じるのは79年以来になる。遊女、白玉(菊之助)と駆け落ちするものの、愛人、牛若伝次(海老蔵)に、不忍池に突き落とされる、こっけいな権九郎とさっそうとした助六の二役を演じるのがミソだ。
「久しぶりですし、思い切り変えてみようと思います。不忍池にはぬいぐるみのカモを出し、権九郎がのみ込まれるようにしたい。新左衛門(左團次)と助六の立ち回りは屋根の上で派手にやろうと考えています」
25日まで。問い合わせは同座(03・5565・6000)。【小玉祥子

毎日新聞 2006年5月1日 東京夕刊》

歌舞伎座から帰宅して新聞広げたらこの記事が載っていました。
内容的に、どうせなら初日前に載せた方が良かったのではないかという気がしないでもありませんが。
しかしどなたかのブログで拝見したのですが、『黒手組曲輪達引』最初からかなり飛ばしている(笑)ということで…。こちらの記事にもその片鱗(?)が窺えますね。
ああどうしよう、来週…本当に悩んでしまいますわ(泣)。