今年を振り返る

古典・大劇場:この1年 意欲的な試み目立った歌舞伎
◇新・籐十郎襲名公演、国立劇場40周年上演…
  〜中略〜
もうひとつの歌舞伎界の大きなできごとは、国立劇場が11月に開場40周年を迎えたことであった。これを記念し、同劇場は、10月から3カ月連続で真山青果作「元禄忠臣蔵」を通し上演した。
この長編が一挙に上演されるのは初の試みであった。また10月が中村吉右衛門、11月が坂田藤十郎、12月が松本幸四郎と充実期にある立ち役俳優が大石内蔵助に挑んだことも特記すべきことだ。「御浜御殿」「大石最後の一日」以外は上演もまれな場面が多かったにもかかわらず、緊密な舞台は評判を呼び、3カ月とも盛況であった。
  〜後略〜
毎日新聞 2006年12月13日 東京夕刊

写真は『元禄忠臣蔵』十月公演より大石内蔵助吉右衛門)。