書評



10日の朝刊の書評欄『好きなもの』に富十郎丈の記事があったのでご紹介しようと思ったのですが、webにupされていないようで…。
書評コーナーではなく、他所にあるのかな? と検索かけたら以下のような記事が出たのでご紹介。

今週の本棚・新刊:『上方歌舞伎の風景』=権藤芳一・著
和泉書院・2625円)
三百余年間、車の両輪の如く栄えてきた江戸と上方の二つの歌舞伎。
五十年前、その上方歌舞伎が私たち観客の目の前から忽然と消えて行った。今は鴈治郎仁左衛門たち個々の役者とわずかな上方独特の演目にそのよすがを知るのみ。
なぜ上方歌舞伎は滅びたのか。
当時、関西の劇評家として、その騒動を目の当たりにした著者が、その原因、そのいきさつを詳しく分析していて興味深い。
すでに発表した文章を集めたものだが、なかでは「戦後・関西歌舞伎史・12のポイント」が、今まであまりふれられなかった事実を描いている。突然おこった鶴之助(現富十郎)の松竹脱退にはじまる一連の事件の真相。資料をあげての事件の全容が面白く貴重である。(保)
毎日新聞 2005年8月28日 東京朝刊

Amazonで検索して本のデータも出したのですけど。マーケットプレイスに中古が出ていたので古いんだなぁ、と思いつつ、再度記事のタイトル見たら、あれれ新刊?
…2年半も前の記事が何故ヒットしたのか…。アーカイブ一覧に無いんですが。*1消したはずのものが間違って残っていたのか、それとも検索されないように処理してサーバ上に残っているものがヒットしてしまったのか。*2
データの謎はともあれ、このような本があったというのは興味深いです。丁度今月の『演劇界』の仁左衛門丈の特集で上方歌舞伎の話は読んだばかりですし。もっと言うと『花のひと―孝夫から仁左衛門へ』でも触れられていましたしね。
3月には江戸歌舞伎上方歌舞伎の重鎮初の共演という話題もありますし、このあたりで一度しっかりお勉強するというのもいいかも知れませんね。

上方歌舞伎の風景 (上方文庫)

上方歌舞伎の風景 (上方文庫)


*1:きっちり2年前までしかリストupされていない。

*2:検索されないように処理して残す、というのはweb管理上まず有り得ないことですが。