この1年を振り返る

古典・商業演劇:この1年 歌舞伎公演増え、俳優も活躍
◇コマ劇場の閉館、演歌人気の低迷を象徴

商業演劇では劇場がらみの出来事が多い年であった。5月に新宿コマ劇場(東京)の年内閉館が明らかにされた。10月には歌舞伎座(東京)が2010年4月公演を最後に建て直しに入ることが発表された。
歌舞伎座は築50年以上という老朽化に伴う建て替えだが、コマの閉館は“商業演劇の移り変わり”の象徴といえる。
  〜中略〜
松竹系の劇場は、歌舞伎座はもちろん、新橋演舞場(東京)や他の劇場でも歌舞伎公演が増えるなど、固定ファンによる一定の動員がのぞめる歌舞伎への傾斜がより強まった。
歌舞伎では坂田藤十郎が「京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)」(歌舞伎座3月)、中村芝翫(しかん)が「藤娘」(同10月)を踊るなど、ベテランが健在ぶりを示した。また、尾上菊五郎松本幸四郎中村吉右衛門片岡仁左衛門坂東玉三郎らが充実した活動を見せた。中村富十郎文化功労者に選ばれた。
その次の世代である中村勘三郎坂東三津五郎中村時蔵中村福助らも意欲的な舞台を披露した。若手では尾上菊之助が目覚ましい活躍ぶりだった。
印象に残る舞台としては「小町村芝居正月」(国立1月)▽「白浪五人男」(歌舞伎座5月)▽「新薄雪物語」(同6月)▽「高野聖」(同7月)▽ 「盛綱陣屋」「河内山」(同9月)▽「魚屋宗五郎」「十種香(じゅしゅこう)」(同10月)▽「仮名手本忠臣蔵」(平成中村座10月)が挙げられる。
  〜後略〜
毎日新聞 2008年12月9日 東京夕刊

写真は歌舞伎座6月公演『新薄雪物語』より幸崎伊賀守(吉右衛門)、梅の方(芝翫)、園部兵衛(幸四郎)。


もう今年の総括か…ってあと今年も20日ちょっとですものね。早過ぎるなぁ。年を追うごとに年末の実感が無くなっていくのは何故かしら?
ともあれ、今年も沢山のお芝居を拝見しました。って、まだ“芝居納め”はしてませんがね(苦笑)。なので個人的にはまだ“今年のいちばん”を出すのは早いのです。
てゆーか先月も先々月もまとめ飛ばしてるのよね…。年末にまとめてupかなぁ<と、記事からすっかり離れて遠い目に。