初見から



5度目にして*1ようやく物語のとば口に辿り着いた気がしました、今夜の『天守物語』で。


最初の台詞を聴いて、ちょっと海老蔵丈、余計な力入ってないか?と気になったんですが。*2
それを受けた玉三郎丈もどんどん熱くなっていって。あんなに情熱を露にした富姫って観たこと無い。
って基本的に富姫って激しい性格なんだよねぇ…。今まで私が如何に偏った観方をしてたか、ってだけの話かと思い至った次第。


しかし今日は一昨日既にヤバかったんだけど*3図書之助花道より出でて本舞台に至る、までの後ろ姿だけで涙腺決壊しそうになったりと。*4
なので私の受けた今日の“印象”は全く的外れなのでしょう、きっと。


カテコの我當丈がなんだか可愛いなぁ、なんて毎回思っていたのですけど。
今日は殊更。特に2度目のカテコで幕が開いたら我當丈お一人、というのが異様にツボで(笑)。


富姫の台詞をお借りして…。
「今夜はいい夜だ。」
という言葉がぴったりの千穐楽でした。




*1:映画を入れれば6度目か。

*2:「こんな図書様観に来たんじゃない(泣)。」とまで思ったですよ…。

*3:そもそも“一昨日”って時点でおかしい訳で。

*4:もっとも一応これには理由が。先日ようやく手に入れた『ザ歌舞伎座』(初版版(asin:406210492X)。つい先日、版型を小さくして再版されましたが(asin:4062155141))に、すっぽんからの図書之助出待ちの写真があって。ちょっとした連続写真になっている面白さと、今回の上演に合った偶然に感激していたのですが。一昨日、開演前にこのすっぽんの中が見られる、ということを知り…。まさかこの目で実際に見ることが出来るなんて思いもよらなかったので、感激更に倍(苦笑)。ますます思い入れのある場面となったのでした。…理由があってもおかしいことに変わり無いけどね…(失笑)。という訳で、一昨日の記事の写真の答えはこの“すっぽんの中”でした。今日の写真も同じく、です。角度をちょっと変えたつもりなんだけど(今日の写真は今日改めて撮ったもの)、ほとんど変わり無いですねぇ。しかもパソコンから改めて見てみたら、ピンぼけなんだがぶれてるんだか、だし。それに実際にはもう少し奥の方まで見渡せたんですけど。まぁこれはカメラという飽くまでも“機械的”なものと、人の“意志”が入った見方との違いなので仕方ないんですが。