八月納涼歌舞伎・第二部(二度目)



引き続き、今更ながら。


◆18日 3階2列上手側

『吉原狐』



初日のひとこと感想は◇こちら◇


初日に比べると全体的にテンポアップしていましたね。福助丈飛ばし過ぎ(苦笑)、というところから来るテンポの速さというのもあったんでしょうが。あと、一部場面のカットもあったよう。
おきちとおえんの喧嘩、どつきあって二人左右に分かれて転がる、というところが無くなってました。あと小山三丈とおきち、二人きり(ではなく他に誰かいたかも)の場面が初日にはあった気が。元々無かったかしら? 初日の二部終演時間が三部の入場時間ギリギリだったような記憶があるので、10分くらい短くなっていたのではという…。後のあのそれぞれ短い踊りの尺を縮めることはかなり難しいことだと思うので、こちらをさくっと切っていったということでしょうか。
初日に聞き取れなかったおきちのおえんに対する悪口二つ目は『魔界転生』でした(笑)。あのイントネーションじゃ、はっきり聞き取れなかったら絶対わからないなー、とか思ったり。しかし他所様のブログを拝見したところ違う言葉もあったようなので、初日が本当にこれだったのかは確実ではありません。誰にでもわかるような“テレビネタ”だったことは確かみたいですが。*1
そういえば橋之助丈の張った時の声が苦手という方を知っているのですが、今回、一部・二部と通しで観て、それが分かった気がしました。忠弥の酔った声と、おえんの時の女の声の質がほとんど変わらないように感じまして…。お父様の芝翫丈曰く、自分に似て声量が無い、ということだったのですが、今まで私はそう感じたことが無くて。でも今回、声質が変わらないということに気付いて、こういうことなのかな、という。でも他の役者さんもそんなに声の使い分けってしてないですかね? …いやそんなこと無いよね…。取り敢えずお兄様とは間違っても比べないことにしておきます(苦笑)。

『団子売』、『玉屋』、『駕屋』



気のせいかな、と思っていたのですが、他所様のブログ拝見してやはりと思った『団子売』。途中、お面を使う形が普通なんですよね? それが今回は無しと。扇雀丈は立役の方がいいなぁ、とか、*2いつも思うけど餅が良く出来てるよねー、*3とかいうのもあったり。
『玉屋』は衣装が七色に変わるしゃぼん玉のようで、ポップな感じが好き。あと途中の蝶々のおもちゃを出して踊るところとかも好き。…この日は途中で落ちてしまいましたが(泣)。
『駕屋』は初日に観た時、人足のなりで出てくるとばかり思っていて、いざ始まって駕篭から出てきた姿が大好きな首抜きの衣装だったので、異様に盛り上がりましたワタクシです(笑)。鯔背な姿が良いですよねー。犬との絡みもほのぼのとするし、よい気分で打ち出されるにはもってこいの演目でした。

*1:功名が辻』だったような気もするんだよね。実際このパターンもあるらしいし。

*2:今月特にそう思う。『八犬伝』の貞包がとても良かったと思ったので。逆に『吉原狐』のお杉は後半、妹と勘違いされて振袖で出てきた姿を見た時には、酷く厳つく見えてびっくりしました…。大きな体を縮こませているというふうに見えて、これはこれで申し訳ない、という感じに思えて良かったとも言いますが。

*3:場内全体がウケている、という雰囲気もありました。