菊之助丈インタビュー

尾上菊之助:「花形歌舞伎」に出演 あこがれの役・弁天小僧に再挑戦
◇初演で「つらかった」弁天小僧
尾上菊之助が東京・新橋演舞場の「花形歌舞伎」に出演。昼の部で「勧進帳」の富樫と「弁天小僧」の弁天小僧、夜の部で「船弁慶」の静御前平知盛の霊を演じている。「チャンスを与えていただき、うれしい」と大役に臨む意気込みを語った。
「弁天小僧」は、1996年の菊之助襲名公演で初演した。当時18歳。「手も足も出ませんでした」と振り返る。父、菊五郎の舞台を見て歌舞伎俳優になることを決意したあこがれの役だった。
「初演では父そのものになろうとしてつらかったのかもしれません。しっくりいかなかったところがありました。最近は、いろいろな役をやらせていただいています。(成果を生かし)今回はどうできるかです」
相棒の南郷は尾上松緑。「同世代なので、新しい弁天と南郷を創造できるのではと2人で話しています」
  〜後略〜
毎日新聞 2006年11月2日 東京夕刊