インタビュー

歌舞伎:福助が「野崎村」お光に初挑戦 成駒屋型と菊五郎型を合わせた父芝翫を踏襲
中村福助が7月の国立劇場「歌舞伎鑑賞教室」で、「野崎村」のお光に初挑戦する。中村東蔵の久作、中村松江の久松、中村芝のぶのお染、中村芝喜松のお常という清新な配役だ。
町家の娘、お染と丁稚(でっち)、久松の恋を主題とした「お染久松物」の「新版歌祭文」の一幕。お光は久松の幼なじみで婚約者。久松との婚礼が決まり、喜びでいっぱいのところへ久松の恋人、お染がやってくる。お染と久松が、結婚がかなわぬのなら心中しようとまで思いつめていると知ったお光は、2人を救うため、尼となって身を引く。
お光は、福助の曽祖父、五代目中村歌右衛門が当たり役とし、父の中村芝翫も、芝翫襲名の際に演じた。歌右衛門式の「成駒屋型」と、やはりお光を得意とした「六代目尾上菊五郎型」の2通りがあるが、芝翫は両方を交ぜ合わせた演じ方をしており、福助も踏襲する。芝翫の監修だ。
  〜後略〜
毎日新聞 2007年6月21日 東京夕刊

写真は会見時の福助丈。