インタビュー
松本幸四郎:「シアターナインス」が10周年 「シェイクスピア・ソナタ」を記念上演
◇岩松了の作・演出、4大悲劇盛り込み
松本幸四郎率いる「シアターナインス」が、10周年記念公演として26日まで東京・渋谷のパルコ劇場で岩松了作・演出「シェイクスピア・ソナタ」を上演している。
シアターナインスは、歌舞伎俳優である幸四郎が、日本の現代劇の創造を目指して始めた企画集団で、1997年に第1回公演「バイ・マイセルフ」(三谷幸喜作)で旗揚げし、今回が6作目となる。今回の「シェイクスピア・ソナタ」は、シェークスピアの4大悲劇にすべて主演した経験を持つ幸四郎にふさわしい新作となっている。
幸四郎が演じる主人公の沢村時充は、「シェークスピア役者」の異名を持つ旅回り中心の一座の座長である。長年連れ添った妻を亡くした沢村は、一座の女優と再婚。経済的に援助してきた先妻の父が経営する北陸の造り酒屋で、シェークスピアの4大悲劇を連続上演することになった。
沢村の一座の俳優たちも、迎えた造り酒屋の人たちも、思いはそれぞれに複雑。岩松らしく丁寧に人間模様が描かれる。ほかに出演は高橋克実、伊藤蘭、緒川たまき、松本紀保、長谷川博己、豊原功補、それに岩松。
〜後略〜
毎日新聞 2007年9月3日 東京夕刊