劇評

歌舞伎:四月大歌舞伎(歌舞伎座) 弁慶と富樫に火花が散る緊迫感
  〜中略〜
夜の見ものは仁左衛門の弁慶、勘三郎の富樫、玉三郎義経による「勧進帳」。弁慶と富樫の問答に火花が散るような緊迫感が出た。弁慶は気力にあふれ、富樫は情味豊か。義経は涼やかで高貴。
夜の最初が「将軍江戸を去る」。真山青果の独特の硬質な長ゼリフを三津五郎慶喜橋之助の山岡鉄太郎が見事に言いこなし、見応えのある舞台とした。弥十郎の高橋伊勢守が重厚。
最後が井上ひさし原作、小幡欣治脚本・演出の「浮かれ心中」。なりふり構わず戯作者として売り出そうとする若旦那(だんな)の栄次郎を勘三郎が遊び心いっぱいに演じる。三津五郎時蔵橋之助亀蔵七之助ら、顔ぞろいの理屈抜きに楽しい舞台。26日まで。【小玉祥子
毎日新聞 2008年4月14日 東京夕刊

一昨日昼の部を拝見してきた訳ですが。とても充実した内容に大満足しました。
そして、あちこちのblogやこのような劇評を見ると益々夜の部が楽しみに。*1
昼夜どちらも一度しか拝見出来ないのがとても残念に思ったりも。一度だけでも拝見出来るのですから、何とも我侭な話ですが…。

*1:余りに楽しみ過ぎて、今月は福助丈お休みなので写真入りの筋書で十分だな、と思っていたのですが、気付いたら『勧進帳』だけなのに6枚も写真を買っていました…(失笑)(ちなみに内訳は弁慶3枚、義経1枚、富樫1枚と3人揃いのを1枚)。