インタビュー

Crossroads:秀山祭 二代目吉右衛門が三つの大役


◇9月の歌舞伎座、初代の芸に対する志受け継ぎ
9月の歌舞伎座で3回目の「秀山祭」が催される。秀山とは大正、昭和の歌舞伎界の名優、初代中村吉右衛門の俳名(俳句を作るときの名前)。その芸に対する志を継承するための公演である。初代の孫で養子となった二代目吉右衛門が、初代の得意とした3役を演じる。【小玉祥子


「秀山祭」は初代の生誕120年にあたる06年9月にスタートした。今年は「逆櫓(さかろ)」の樋口次郎兼光(昼)、「盛綱陣屋」の佐々木盛綱(夜)、「河内山(こうちやま)」の河内山宗俊(同)を演じる。いずれも重量級の大役だ。
「目いっぱいになってしまって。生きて千秋楽を迎えられるか。オーバーかもしれませんが、それぐらいの覚悟です」と吉右衛門は決意をにじませる。
「逆櫓」は源平の争いに題材を得た義太夫物「ひらかな盛衰記」の一部。源義経に討たれた木曽義仲の家臣の樋口は松右衛門と名乗り、船頭の権四郎の娘婿となっている。義経が乗る船の船頭に選ばれた松右衛門は、義経を討とうとたくらむ。
義父の権四郎を前に、船頭から武将に変じるところが見せ場のひとつ。「初代もそこがすばらしかった。セリフが前半は世話、後半は時代になるところが難しい。『逆櫓』を成功させるのが今回の第一です」。初演では、初代に師事した実父の松本白鸚(はくおう)(八代目幸四郎)に教わった。
  〜後略〜
毎日新聞 2008年8月19日 東京夕刊

写真は『逆櫓』より兼光(吉右衛門)。


コメントのお返事にも書いたりしたのですけど、本当に次から次へと予定を立てていくことになるので毎日が早いです(苦笑)。
この記事も、まだ納涼も終わっていないのに秀山祭の話かー、って感じが…。というのが別にそれが嫌だとかいうことではなく、こうして単に観ている側の者がそう感じるくらいですから、実際に出られる方々はもっと大変なんだろうなぁと思った、という話。
当月の芝居に出ながら来月の準備、下手すると再来月やそれ以降のことも視野に入れていかなければならないのでしょうから。
本当に歌舞伎役者さんて凄いと思います。