インタビュー

楽屋ばなし:中村富十郎 文化功労者は諸先輩のおかげ
今年度の文化功労者に選ばれた中村富十郎は「諸先輩のおかげと思っているので、若い人たちにも自分の学んだことを伝えていきたい」。来年で80歳になるが、「芸は死ぬまで勉強です」と力強い。
父は四代目富十郎、母は舞踊家吾妻徳穂。1943年に初舞台を踏み、立ち役として修業を続け、72年に五代目富十郎を襲名した。会見には二代目尾上松緑の形見の着物姿で臨んだ。
松緑のお兄さんにはいろんなお教えをいただいた。(中村)歌右衛門のお兄さんには『もっと勉強してください』と言われたこともあります」。思い出深い演目には中村雀右衛門との名コンビで人気を博し、パリ公演も行った「二人椀久」をあげた。
歌舞伎座は再来年に建て替え。「富十郎襲名も歌舞伎座でした。新劇場を楽しみにしています。来年は歌舞伎座で久々に自主公演の『矢車会』をいたします。『勧進帳』と『連獅子』を演じる予定です」。12月は歌舞伎座夜の部で「名鷹誉石切(なもたかしほまれのいしきり)(石切梶原)」の梶原平三を演じる。【小玉祥子
毎日新聞 2008年11月26日 東京夕刊

矢車会を開催される、という話はどこかで目にしたような気がしますが、『連獅子』をお勤めになられるとは! 以前より鷹之資くんとの共演を心待ちにする声が聞かれていましたが(私もその一人ですけど(笑))本当に凄いですねぇ…。
ともあれ、改めましておめでとうございました。