劇評

歌舞伎:初春歌舞伎(国立劇場
◇大きな舞台ぶりで見せる團十郎

團十郎の舞台復帰や復活上演など、話題性に富む公演だ。
序幕が「歌舞伎十八番物」の「象引」。平木白星の脚本をもとに石橋健一郎が補綴(ほてつ)。
関東守護の豊島家に対し、大伴褐麿(かちまろ)(三津五郎)は、象の退治と引き換えに弥生姫(福助)との婚姻を強要。そこに箕田源二猛(みたのげんじたける)(團十郎)が登場する。
善と悪が象を引き合うおおらかさが身上の芝居を、團十郎が大きな舞台ぶりで見せた。三津五郎の公家悪も様になっている。
  〜後略〜
毎日新聞 2009年1月21日 東京夕刊

写真は『象引』より箕田源二猛(團十郎)と大伴褐麿(三津五郎)。