勘三郎丈巡業@芝居小屋

歌舞伎:芝居小屋主体に襲名巡業の勘三郎「趣違い、やりたい演目多い」
中村勘三郎の大都市以外での襲名披露興行が、6月末から行われている。今回の特色は、古くからの芝居小屋を公演会場に組み込んであること。皮切りとなる1910年開場の康楽館(秋田県小坂町)の場内に立った勘三郎は「古い芝居小屋は趣が全部違う。約100年間も、この劇場を維持し続けた地元の方たちの思いを感じます」と語った。
香川県琴平町・金丸座での「こんぴら歌舞伎」発足の端緒を作り、芝居小屋の香りを感じさせる仮設劇場「平成中村座」での公演を続け、最近では「浅草に劇場を作ろう」とのろしを上げるなど、勘三郎は芝居作りの「場」にもこだわりを見せている。古き芝居小屋主体の襲名巡業を企画したのもその思いの発露だ。
約600席の客席と舞台に目をやった勘三郎は「一回客席から芝居を見てみたい。ここでやりたい演目がたくさん浮かんできました。浅草の劇場への思いもふくらみますね」と強い口調で話した。
勘三郎は昼の部で「身替座禅」の山蔭右京、夜の部で「義経千本桜・木の実、すし屋」の権太を演じている。今月末までが東日本、8月末から9月は西日本中心の巡業となる。【小玉祥子

毎日新聞 2006年7月27日 東京夕刊

写真は康楽館の客席に立つ勘三郎丈。


歌舞伎ネタを1日に二題載せられるのは勿体無いと思うワタクシはセコイですね(苦笑)。
というのはさておき。
芝居小屋公演は東日本・西日本それぞれの日程の最後にまとめて、と思っていたので、先日、康楽館の公演があったという記事をネットで見掛けた時にはちょっとびっくりしました。
しかしよく考えてみれば芝居小屋は日本全国各地にあり、限られた一地区に存在しているというものではない訳で。
今回の巡業は私にしては珍しく(と言うべきだなと思う)拝見することが出来ませんので、芝居小屋で観る事の出来る方は特に羨ましい限りです。*1

《2006.7.30 記》

*1:金額だの何だのうらうら言っていて、最終的に観に行かないということを選択したのですがね。実は一公演は観に行くかも知れなかったんですが、家庭の事情により断念、ということがあったりしたもので。